「漂流」

2008年6月15日 ひとつだけ
「NHKスペシャル・フリーター漂流」
(2005年2月放映)
http://jp.youtube.com/watch?v=aKHAaGe4mQs

勝ち組・負け組とか、ワーキングプアとか、期間工とか、
雇用を表す言葉にはすごくストレートな表現がある。

小学校の時からそうだった。
金持ちの家は車を何台ももってたり、ブランド物の服をきてたし、貧乏な家は台風で家が半壊したり、親の手伝いで学校を休んだりしていた。

就職してからもたくさん感じた。
「勝ち組」と呼ばれる中にも、
また違った側面での「勝ち組」「負け組」が設定されていた。
それでも、上昇志向が強い人は自分で努力するし、
自分も同期や同年代に絶対に負けたくないという気持ちを
もって、取り組んできた。
そしてそれは自分が思っている以上に評価されたり、
思ったほど評価されなかったり、
思ったとおりの評価だったりした。
私が言っている評価=査定のことである。

同年代でも、
大手銀行や公務員等手堅い仕事についた人、
地元で就職し実家から通う人、
請負会社へ就職する人、
大企業・中堅企業に就職する人、
フリーターを続けながら就職活動を続ける人、
何人かで事業を立ち上げる人など、
動きかたは様々だ。
私は割合堅実な道を歩んでいる感じがする。

就職してからしばらくは
フリーターの人と接する機会が多かった。
そこでは、
「失業保険で生活している」
「もう年だから就職先がない」
「バイトでつないでいけば何とかなるし、続けるのが面倒くさい」
「本気をだせば何でもできる」
とか、色々な意見があった。
若者はどちらかというと現実感が薄く、
今は適当に遊んでても大丈夫なんだという人が多かった。
それは守ってくれる親の存在も大きいようだった。
年をとって家族ももっている50代の人たちは、
何とか就職したいが現実が厳しい 
ということをよく言っていた。

・・・私が大きい商談をとったときも、
請負会社経由で10人くらいの人材を確保してもらった。
2職種にわけて、
ひとつは時給2,000円くらい、
もうひとつは時給1,500円くらいで発注した。
請負会社がどの程度利益をとっているかは知らなかったが、
実際働いている人にはどのくらいのお金がいっていたのだろう。

まさにフリーターであったり、
請負会社へ人材登録している人たちを雇用していた。
その時は、「この人たちのためにも仕事を取ってこなければ」
とか頼まれてもいない使命感をもったりしていた。
社内の人間に仕事をとってくるのであればそれは営業として当然の使命なのだが、外注先のために仕事をとってくる使命はない。
でも、そんな気分になっていたのだ。

実際にスタッフと会って説明会を開いたり、
ちゃんと働けそうかチェックをして、
無理そうな人には断ったり指導をお願いしたりした。
請負会社とは
「この金額じゃこのラインの人材が精一杯です」
「でも長期間の雇用が発生するので、何とかこの金額で」
とか折衝を重ねた。

お客さんから文句を言われて泣いて帰ってきて、そのまま
辞めた人もいた。
でも信頼できる請負会社だったので、
基本的に顧客からの評価は非常に高かった。

何度か仕様変更があり、
その度請負会社へ周知徹底をお願いしたり、
場合によっては直接説明しにいったりした。
「はじめに契約した時の話と違う」と言ってくる登録スタッフを、請負会社の人が説得していた。

プロジェクトも終わり、
聞くとほとんどの人は新しい職場へ就職しているという。
もうあの人達にはこの仕事をお願いできないのか・・・
という残念な思いと、
その後の生活もできるようでよかった 
という安心した思いがあった。

上のYoutubeでの特集は、
ある製造系請負会社の現場でおきている生々しい現実を、
ドキュメンタリー形式で放映しているものだ。
業種や仕事内容は違うが、
自分が見てきた現場と共通する部分があった。
(1〜6話までありますが、是非見て下さい。)

やりきれない気持ちもあるが、
今の世の中において末端で働く人間としては、
まずは自分の雇用(生活)を守ることしかできない。
やりがいもあるが厳しい数字の現実もある。
先行きの不透明感があり、この会社でいつまで・・・という
思いもある。
ただ、辞めて他の企業で一から・・という程スキルに自信もない。
技術的スキルもそうだが、それだけのストレスに対応できる自信がないとも感じる。

多分今の会社で頑張り続けて給料をあげていき、
できるだけ早く昇進し管理職へ・・・
というのが一番堅実なパターンであろう。
実際の管理職を見ていると、
今現在でやれる・やりたいという自信も意識も持ち合わせていないが、それを自分の道と決断できれば、
それに向かって努力していくことは自分ならできると思う。

他の選択肢は本当にたくさんあるが、
どれも大小のリスクが伴う。

どちらかというと、
自分は安定を求めていると思う。
安定していることは楽だ。
きつくても居場所がある。
安定していると思っている場所が、
本当はいつ崩れるかわからない崖のようなところかもしれないが。
40歳とかになって、崩れてしまったら、どうなるのだろう。

新しい所へ行くことは楽しいし、ワクワクする。
やる気もでるが、未知数で恐い。
うまくいかなければまた違う居場所を探さねばならない。
大学時代転々としていたバイトを思い出す!重要度はもちろん全然違うが・・。

キャリアプランと言えば聞こえがいいが、
要は自分が何を糧に生きていきたいか。
その決断は、私には決して軽々しくできないようだ。
よく言えば慎重、悪く言えば臆病である。
そういえば中学生のとき、家族に「本当にあんたは幼稚園の時から、慎重な子どもだった」と言われたことがあった。

秋葉原の事件ニュースを見ていたら、
何が幸せなんだろうと思い、
色々ネット探索してたら、一番上のサイトにいきつき、
今書いたようなことを振り返っていた。

犯罪を犯して、家族を悲しませ失望させることだけは、
絶対にしたくないし、しない。



そんな感じ!!
今日は久々にライブに行きます♪

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