adidasのぞうりの片方が切れた
説明はいらない。
3本のストライプで判断できるメーカー。
それがアディダス
たった3本で伝えることができるブランドネーム。



http://www.rakuten.co.jp/storm36/487840/728893/766453/

「adidasのぞうりの片方が切れた」
これは想像以上にひどいことだった。
買ったのはもう5年前くらいだろうが、たま〜に履いて便利だった。外出じゃないけど、ちょっとだけ出るときとか、別に街にでるわけじゃないときとか、楽に履いて楽に脱げる。

今日もそうだった。ちょっと燃えるゴミをだしにいって、
ついでにティッシュを買ってこようとするだけのことだった。
すでに風呂に入っており、寝巻き+説明はいらないサンダルで
エレベータの前まで行き、エレベータに乗った。
私の部屋は10階なのだが、↓ボタンを押すと、3階でしばらく
止まり、その後10階に来た。
10階に来たのだが、そこに一人の若者男性がいた。
一瞬目があったが、彼は降りなかった。
「あぁ下に行くのと間違えて上にきちゃったんだな」
と感じたが、特にツボにも入らず、若干逆ギレ的な若者の様子に
少しだけ殺意を覚える。

そして当たり前のように一階ボタンを押す。
そして当然ながら一階へ着く。
私が前の方にいたので、さっそうと若者よりも先にエレベータを出る。
「お前になんて興味ないよ」
的な、風を切るような出方だ。大人の男。

そんな無為な主張をした私に、
予想だにしないアクシデントが訪れる。
ゴミの場所へ行くドアを開けたか開けないかのタイミングで、
説明がいらないサンダルの右足が脱げたのだ。
特に脱げるような歩き方をしていなかったので、
少しおかしいと思いながら、一歩裸足でアスファルトを踏んだことに不快感を感じつつ、後ろにあるサンダルを見る。
と、添付の写真のようになっている。
まさか。
このようなことに遭遇したことがなかったのだが、
まぁそこまで深く考えず、とりあえず履いてゴミ捨て場まで・・・
履けない。正確には履いても歩けない。
歩くためには最小限でも、足を上に上げなければ歩けない。
足を上に上げると、サンダルの上部分はすでにとれているので、
自分の素足だけが上に上がる状態。サンダルはもちろん地面だ。
これには参った。

少し考えたのち、機転を利かして、力士も驚きのすり足で
歩こうと試みる。
が、すり足は素足もしくは、靴等でないと意味がない。
このタイプのサンダル・この手のサンダルの切れ方の場合、
前にすった時点で、何もそれを抑えるすべがない。
またアスファルトを素足で踏む。サンダルは地面に取り残される。

さっきから一歩も進んでいない。
そうこうしている間に先ほど私が「お前なんかに興味がない」そぶりをした若者が、横から現れ、
意味不明の行動をしている私を尻目にも見ずに、そのままどこかへ消えていった。

他人に無関心な世の中が幸いして、恥ずかしい思いをしないのは
よかったが、外はまだ明るい。
他の人に見られる可能性もある。
ただ、ここまで来て、またゴミを持って部屋に戻るわけにも
いかない。もう8割型ゴールのゴミ捨て場にきているのだ。
オレがここで引き返してしまうと、
他の人は「あぁ今日ゴミ捨てられないのかな」と思い、
ゴミを捨てる機会を逸失するのは目に見えている。
そんな迷惑をかけるわけにはいかない。という思いは一切なかった。

進むしかない。が、
スリッパを置き去りにして片方素足で歩くのはちょっと嫌だ。
ただ、色々シュミレーションしたが、この状態を打破する
行動は思いつかなかった。
私のソリューションは以下の通りだ。
1.右手で右足スリッパの切れた部分を持ったまま、歩こうとする
→手でもっておけば、つながったことになる。
これには大きな問題があり、右足を大きくあげて右手で持っているため、その場から動くことができない。唯一の方法は、持ったまま左足を頑張ってぴょんぴょんして動く方法だが、これでは持って行きたいゴミ袋がもっていけなかった。

2.切れたほうのスリッパを前に投げ、ケンケンをし、そのスリッパの上に着陸する
→靴としての機能はほぼ0に等しいが、これを遂行せざるを得なかった。進むことはできたが、スリッパ着陸→また右スリッパを投げる→ケンケン→スリッパに着陸 ・・・
 屈辱の度合いは計り知れなかった。

結局2や2の亜種的方法でゴミを捨てたが、
帰りがまたあるのだ。
本当はそのまま買い物に行く予定だったが、
とてもこの状態では外出できない。
右側のスリッパはもはやスリッパではなく、
なんというか、ビート板みたいだ、と感じた。
上に足をのせてはいるものの、全く進むことができないのだ。
直立不動を命じられた時にしか使えそうに無かった。

エレベータ一階には幸い誰もいなかった。
日ごろの行いがよかったか。
もちろんエレベータ一階にいくまでに、また右手で右スリッパを
大きく投げ、そこまでケンケンで移動した。
一人で遊んでるみたいですごく嫌だった。
大きな声ではいえないが、その間たまにアスファルトを素足で
歩いたりした。

そして一階→十階。
誰もいないでね〜と祈る。
しかし男性の若者がいた(さっきとは別の人。)
彼もゴミ袋を持っている。
さて・・・私は十階に着いたのだからエレベータを出なければ
ならない。出なかったら、さっき私が「なんだこいつ」と思ったような、三階のボーイと同じになってしまう。

しかしエレベータを出るためには、歩かないといけない。
たった2歩程度なのだが、この状態での2歩は限りなく酷い。
まさか彼も私のスリッパ右側のゴムが切れているとは思わないだろう。
一番目立たずでれるのはすり足なのだが、
すり足はやはりスリッパと共に動くのが極めて難しい。
スリッパがその場に残り、オレの素足がエレベータに着地してる
姿を、目の前の彼に見られたくない。

かといっていきなり右側のスリッパを投げるのは結構変だ。
目の前の彼に当たらないように投げることは、さすがに24年生きているので可能だが、ちょこんと投げるのも結構変だ。

よって、こともあろうか、これが最善だったかどうか不明だが、
先ほどのソリューション1を採用したのだ。
1.右手で右足スリッパの切れた部分を持ったまま、歩こうとする

・・・アホみたいだった。
こいつ足でもつったのか、的な奇怪な動き。
左足を頑張って二歩だけぴょんぴょんと動かし、なんとかエレベータをでた。目の前の彼は完全に私に敵意を抱いていただろう。
(こいつ、何か危なそう!!)

こんなに十階と一階の往復がたいへんだったことは記憶にない。
エレベータから部屋まで、もう人に会うことはおそらく無い。
ソリューション2を今までより強めに行った。
部屋の前までスリッパを投げ、すごい勢いでケンケンをした。
玄関に倒れこむように入り、
アディダスしね。 と思った。

いまさらながら、「三階のボーイ」と同じように、
(僕十階の人じゃないです。間違って十階まで上っちゃったんです)的な雰囲気をだし、十階の彼と一緒に一階まで降りればよかった。
しかしそれも駄目だ。
三階のボーイはおそらく一階で降りたのに、私は一階でも降りない。十階に二人目の別人がきたらまたその人と一緒に一階に下りないといけない。
万が一その時、「十階の若者(一人目)」が一階にいたら・・・
(こいつまだエレベータのってんのかよ、何してんだか)的な
雰囲気となり、それに耐え切れず一階でケンケンをして飛び出した日には、完全に得体の知れない生物扱いされてしまう。

とまで大げさに書く必要は全くなかったが、
いつか国語とか、道徳の教科書に掲載されたらいいな。

・・・んな感じ。超無駄な長文でした。

コメント

ショコラ
ショコラ
2006年9月20日20:58

熟読して、想像して、1人で大爆笑しちゃった私もかなり恥ずかしいのでお互い様、という感じでしょうか?
大変でしたね、サンダルってこんなにも意味のある物だったのですね、大切に扱います。。

春紫苑
春紫苑
2006年9月24日13:47

教科書になる為に・・・・・
three stripe adidas♪と、加えてみるw

ドンちゃん
ドンちゃん
2006年10月3日23:51

ショコラさん>ありがとうございます。この時は、普段無意味すぎるサンダルが、急に存在感を主張しすぎて本当に困りました。

春紫苑さん>はじめまして。コメントありがとうございます! 
いいキャッチフレーズですね。adidasも宣伝になるし、是非国語教科書の、小説と小説の間のことばの広場的なスペースに採用される用持ち掛けたいです。

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